崩れた血液型ジンクス
日本人でビリヤードに向いている血液型はA型。
この長年にわたるジンクスがついに崩れ去った。
血液型にこだわる日本人。
とりわけB型とAB型は差別的な扱いを受けることもあり、ブラッド・ハラスメントとして社会的問題となってきた。
ビリヤード界においても「強い選手はA型(もしくはO型)」という定義が不文律として認識されていた。
だが、先の全日本選手権でB型である高野智央プロが、日本人として13年ぶりの優勝を果たしたことによって、このジンクスもいよいよ崩れ去ろうとしている。
今日も全国各地でB型撞球会やAB-Billiards Clubといった血液型団体が祝賀会を開いて解放の喜びを分かち合っているという。
そもそも、なぜビリヤードでA型が良いとされてきたのか?
その根拠は乏しい。迷信や都市伝説というものはいつだってそうだ。
歴代ナインボール世界チャンピオンである奥村健プロ、高橋邦彦プロ、赤狩山幸男プロが揃ってA型であったことを根拠に主張する学者もいるが、日本人の38%がA型である以上、対象者3人が揃ってA型であるケースは5.5%の確率で起こり得ること。
さらにアジア大会で金メダルを獲得した川端聡プロと、今年の中国で実質世界大会を制した大井直幸プロもA型とはいえ、やはり確率的に起こり得ないものではない。
また、今年の全日本選手権でベスト16に残った日本の女子プロ4名(河原千尋、平口結貴、梶谷景美、久保田知子)全員が揃ってA型であったことも単なる偶然に過ぎない。
これも確率にして2.1%程度で、宝くじと比較すれば高確率だ。
その他、選手権で2度目の準優勝という足跡を残した栗林達プロや、その夫人である栗林美幸プロ。さらには土方隼斗プロもA型。
これ以上記すと、「A型やっぱり強いじゃん!」といった誤った誘導記事になりかねないので控えておこう。
「よくもこれだけ偶然が重なったと感心している」(B型撞球会)
「じゃあ試しにA型 vs その他で対抗戦でもしてみます?」(A型連合)
貴方はA型最強説肯定派? それとも否定派?
ともあれ、A型以外の選手に希望の光をもたらした今年の全日本選手権。
高野智央プロ、おめでとうございます!