ビリヲカスタッフが徒然なるままに綴る日記です。
ビリヤードに関するニュースから晩御飯のおかずまで。
マナーって何だろう?
皆さまこんにちは。ビリヲカ事務局です。
今週は週刊タカタ写撞部をお休みしてビリヲカ日記をお届けします。
ちなみに裏用語集に代わって週刊で更新している虚球新聞も今週はビリヲカ日記が代打いたしました。
さしずめビリヲカ日記強化週間です。
今日はマナーに関するところを書いてみたいと思います。
まず先に『競技』と『レジャー』について記します。
競技スポーツはルールの範囲内でその優劣を競い合うものです。
レジャースポーツは気持ちよく体を動かしたり、コミュニケーションを楽しむためのもの。
ビリヤードでも公式戦の試合中に「そのキュー、かっこいいねー。ちょっと撞かせて」なんて言う人はいませんし、初めてビリヤードをする彼女を相手に「あ、今手球動いたからファウルね。これでスリーファウル~」などという輩はいないでしょう。
まあ、競技とレジャーは完全に分けられたものではありませんが。
そして今回、テーマにするマナーは、およそルールの一歩手前に位置するものです。
法律の手前に道徳・モラルが存在する。
道徳やモラルの範囲では収まりがつかず混乱をきたす場合には法律が定められます。
「公共の場所や他人の土地にゴミを捨てない」
これは一般的な道徳ですが、冷蔵庫や自動車を捨てる人まで出てくると、法律で定めて取り締まらなくては世の中がおかしな方向へと進んでしまいますよね。
一方、スポーツのルールは公平な条件で全力で競い合うために整備されています。
「そんなに近くから投げたら打てないし危ないよ」
野球のピッチャーは同じ場所から投げることを定められています。
「ゴールより大きいグローブを作ればゴールされないよね」
サッカーのキーパーは着用できるグローブのサイズが決められています。
さて、本題のマナーです。
マナーとは本来、行儀・作法の意で、ルールの手前にあるもの。
ビリヤードにおいては、お互いに気持ちよくプレーをするために守るべき事項。
当事者目線であれば、嫌われないために守っておくべき事項。
そんな表現が妥当ではないかと思います。
イコールではないかもしれませんが、エチケットもほぼ同義語になるでしょう。
つまり、マナーというのは、相手(周囲の人も含む)ありきの話。
・ラックシートを誰がどのタイミングで取るのか?
・フロックに対して謝るべきか否か?
・懸命に狙うこととスロープレーの境界線はどこか?
・「ナイスショット」と声をかけるのはアリかナシか?
・舌打ちをするのはいかがなものか?
・店内で自転車に乗るのはアリなのか? ※参考動画
この辺りは時折、論争にまで発展することがありますが、そもそも「お互いに気持ちよくプレーをするため」のことで、主張を押し付け合うというのは、本末転倒ではないかと思う次第です。
また人それぞれに「イヤだ」と感じることは違うので、100点の振舞いはないと思います。
およそ60点くらいが合格点なのかなと。
そもそも「楽しいから」ビリヤードをするのであって、相手が楽しんでいるのであれば、きっと貴方のマナーは合格点。
逆に「この人と撞いても楽しくない」と思ったら、次回からは上手く避ける方法を考えればよいかと。
中には、時を経て「再びキューを交えてみたら気にならなかった」。
なんていうこともあります。
相手が変わったのか、自分が変わったのか、きっと何かが成長したのでしょう。
一緒に楽しく撞ける仲間が増えていく。
これが自身が備えるマナーの先に待っていることだと思います。
もし仮に「これが絶対!」ということがあるとしたら、きっと既にルールや法律で決められていることでしょう。
禅問答のようになりますが、マナーの正解は個々の心の中だけにあるのかもしれません。
自分の主張を押し付けず、相手の目線や思いを尊重する。
そんな人になりたいものです。ビリヤードでも仕事でも日常生活でも。
そして今日(12月21日)は不遜にして傲慢、マナーとは無縁の生き方を生涯貫いた、漫画・美味しんぼの海原雄山のモデルでもある、北大路魯山人(ウィキペディアへリンク)の58回目の命日です。合掌。
長文になりましたが、最後までお付き合いいただきありがとうございました。
- 2018年12月21日(金) 20:18 by 事務局