手球の価格高騰に「冷静な対応を」
手球の買い占めの動きが出て価格高騰が懸念される状況にある。
これは先ごろアメリカのフォード社が発表した『マスタング ブリット』2019年モデルのシフトノブに手球が採用されたことに端を発したもの。
同モデルは5000ccのV8エンジンを搭載。
6段変速で最高速は250km。
「エコって何?」
そう言わんばかりの、アメリカ車の真骨頂とも言えるスペックだ。
そんな車がビリヤード業界に影響を及ぼしたのはなぜなのか?
同モデルがシフトノブに手球を採用したことから、「自分の車もノブを手球に替えたい」という人が相次ぎ、ビリヤード用品販売店では手球の入荷がままならない状況が続いているという。
一部の自動車ファンの間では、高額な値段で取引が行われているという情報もある。
※シフトノブに手球を採用したマスタング ブリット車内 PHOTOGRAPH COURTESY OF FORD MOTOR COMPANY
そんな騒動の中、日本ビリヤード公正取引委員会は「冷静な対応を」と呼び掛けている。
「シフトノブにビリヤードのボールが使えるのは、マニュアル車のみです」(公取広報)
要は現在、国内で流通している自動車の98%を占めるオートマ車では使用できないのだ。
さらに公取は「少なくとも、マスタング社が採用したのはドットボールではありません」と注意を促す。
しかし同モデルは映画『ブリット』の公開50周年を記念した特別モデルで、スイッチで排気音を切り替えられるなど各部の仕様は現在のノウハウが集約されており、発売時までにドットボールが採用される可能性も否定できない状況にある。
興味を持たれた方は、『マスタング ブリット』で検索を。