ビリヤードの入門書としても活用されています。
ビリヤードをテーマにした写真をお届けするコーナーです。★毎週木曜日更新
2015年4月から月刊タカタ写撞部として始動し、2017年9月からビリヲカに移転し週刊コンテンツとして再始動。
ビリヤード好きなプロアマ写真家のご参加をお待ちしています。
影のない写真
【影のない写真】Photo & Text by Akira TAKATA
光あるところに影あり。
ビリヤードであれば、「勝者の数だけ敗者がいる」という話でしょうか。
違いますか、そうですか。
撮影には光(と影)が非常に重要です。
例えば商品や小物など、いわゆる『ブツ撮り』と呼ばれる撮影があります。
多くの場合、スポーツや風景と違って照明機材が使われます。
真上から照らすかというと、少し手前のやや左右に振ったところ。
あたりが多いです。(メニュー撮影などは少し奥が王道)
立体感(や透明感)を出すためですね。
すると影が強く出過ぎる箇所があったりして、これを緩和させるためにサブの照明やレフ板を使います。
すると今度はサブの照明が被写体に写り込んでしまって、照明位置や角度を変えなければならなくなったり。
するとすると「そもそもメインの照明位置を変えた方がいいんじゃないの?」と、振り出しに戻ったり。
こうして気が付けば時間だけが過ぎているという悲しいパターンも王道です。
では影がない写真というのはどうでしょう?
360度全方向から均等な光を当てるというのは叶いませんが、上下からの照明を用意して周囲をレフ板で囲えば、「影が出にくい写真」は撮ることが可能です。
その絵がコチラ(立体感を感じさせる部分を白塗りで消しています)

氷の上に置いたベーコンの燻製に見えなくもありません。
これはモヤモヤしかないですね。
白塗りをはずしたものがコチラ

ようやく「視覚によって物体の形を認識して立体的に見える」状態となりました。
影のない写真。
ただし実際には下からの光が少し強くて陰影は生じています。
またスリガラスの柄(反射)を拾って(写り込んで)いる部分がありますね。(商品手前下部)
これを解消するには、下からの光量を落として、それにともない上からの反射光量も減るので、今度は上から当てる照明の光量を上げて、するとあちらが、こちらが、と、結局ループに陥るわけです。
現場で汗だくになってあれこれ奮闘した末に・・・。
「窓際で照明使わずに撮ったコレがよくない?」
なんていうことも「撮影あるある」です。
色々と思案して、こねくり回してみたけれど、シンプルが一番よかった。
このあたりはビリヤードにも通じるところですね。
影のない写真 Photo Data
撮影日:2019年1月24日
撮影場所:簡易スタジオ
モデル:シャフトエクステンション(ADAMJAPAN)←サイトリニューアルしています
撮影者:タカタアキラ
- 2019年1月25日(金) 19:23 by タカタ写撞部